2014年10月6日月曜日

ヨーロッパ室内装飾初体験(2)

くじ運の悪い私が引き当てたのは
3階の小窓のついた殺風景な屋根裏部屋。
もっとましな部屋は2階にありました。
大きな窓にタータン・チェック柄のカーテンが掛けられ
暖炉があり、壁面には彫刻が施されている木のパネルが貼られています。
(この部屋は日本でみた学校案内のパンフレットに記載されていました)
もっとひどい部屋もありました。厩舎を改造した部屋です。
小窓のついたうなぎの寝床のような部屋です。

なんかひどい所に来てしまった。
修道院に入れられたみたいというのが私の第一印象でした。

陸の中の孤島という感じです。
交通手段は週末のみ運転される小型スクールバスだけ。

生活必需品は週1回ラウンジの片隅でjenniferという中年女性が売店を開く時のみ買えます。


Jenniferはいつもすっぴんのおかっぱ頭、手の爪は真っ黒で
頬にはすすがついていたりしています。何気なく羽織っているカーディガンは
ほころびて穴が開いています。彼女の仕事は売店を開く他に
週末のスクール・バスの運転。
留学生達を遠足に連れて行くこと。希望者に乗馬のレッスンをすることなどです。


学校の関係者は校長先生をはじめ、全員学校の敷地内に住んでいました。Jenniferもそうでした。

Jenniferの話方や態度はなぜかとても尊大なのです。
彼女の英語はクイーンズ・イングリッシュという
噂もありました。
それでも不思議といやな感じはしないのです。
それどころか、人間的なあたたかさが感じられるのです。
校長先生ご夫妻からも一目おかれている存在でした。
生徒からはとても慕われていました。

私も彼女が大好きでした。

何しろお話がとても面白いのです。
宮殿のパーティや舞踏会、foxhunting,アフリカやインドでの狩猟とか
彼女の仕事や身なりからは想像もつかない内容なのですから
私は最初、少々虚言癖があるのかと思っていました。

ある日bridge(カードゲーム)を教えてくれるという事で
彼女の居室に招かれました。

彼女が校内のどこに住んでいるのかそれまで私は知りませんでした。
食堂の横が彼女の居室でした。(つづく)

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